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金属の特性と加工技術〜基本から難削材まで〜

執筆者の写真: イレイズグループイレイズグループ

更新日:2023年9月30日

金属は、私たちの日常に深く根付いていますが、それぞれの特性や用途、加工技術はどう違うのでしょうか。


本記事では鉄、銅、アルミニウムからステンレス、チタン、インコネル、ハステロイといった難削材まで、各金属の特性と主な加工方法について詳しく解説します。



鉄 (Fe)

鉄の用途

鉄は鋼の主要な成分として使用されます。鋼は、建築、輸送、家電製品、自動車、鉄道、橋梁、道路など、多岐にわたる産業分野で用いられます。

純鉄自体も電磁特性を持つため、一部の電気製品に使用されることもあります。


鉄の加工技術

鉄は冷間・熱間鍛造や圧延が行われ、鉄鋼製品の成形技術に広く使用されます。また、TIGやMIG溶接、アーク溶接など多岐にわたる溶接技術も用いられます。



銅 (Cu)

銅の用途

銅は電気伝導性が非常に良いため、電線やケーブルの材料として広く用いられます。また、合金の成分としても使用され、例えば真鍮や青銅には銅が主成分として含まれています。



銅の加工技術

銅は容易に冷間・熱間加工ができる金属で、圧延、押出し、鍛造などの方法が取られます。また、電気的特性を活かした電解精錬や電鋳も一般的です。



アルミニウム (Al)

アルミニウムの用途

アルミニウムは軽量かつ耐食性に優れており、航空機、自動車、缶、建築材料、家電製品など、多岐にわたる用途で使用されます。また、熱伝導性が高いため、冷却器や熱交換器にも利用されます。



アルミニウムの加工技術

アルミニウムは冷間・熱間加工が容易で、押出しや圧延が一般的です。また、アルミニウムの溶接も特化した技術を要しますが、TIG溶接やフリクションスティア溶接などが行われます。



亜鉛 (Zn)

亜鉛の用途

亜鉛は鋼の防錆処理、すなわち亜鉛めっきの主要な材料として知られています。また、真鍮の成分としても使用され、バッテリーや化粧品、医薬品にも用いられることがあります。



亜鉛の加工技術

亜鉛の主な加工技術は、電気鍍金や亜鉛めっきです。また、ダイキャスト法による鋳造も一般的に行われ、精密な部品の製造に利用されます。



難削材

ステンレス鋼(SUS301/SUS304/SUS316/SUS430/SUS420J2/SUS631など)


ステンレス鋼の用途

ステンレス鋼は錆びにくい特性を持っており、キッチン用品、カトラリー、建築材料、医療器具、配管、タンクなど、多岐にわたる分野で使用されています。

耐食性や清潔性が求められる場所での利用が一般的です。



ステンレス鋼の加工技術

ステンレス鋼は冷間・熱間加工が行われます。特に冷間加工での圧延や引き延びが一般的です。溶接性にも優れ、TIGやMIG溶接が行われることが多く、表面仕上げとしては、バフ研磨や鏡面仕上げ、ヘアライン仕上げなどが施されるます。



チタン (Ti)

チタンの用途

チタンは軽量で、強度が高く、耐食性に優れているため、航空機や宇宙機器、医療インプラント、眼鏡フレーム、スポーツ用具などの製造に使用されます。また、耐酸性が高いため化学工業でも利用されます。



チタンの加工技術

チタンは加工困難な金属とされ、高温での熱間加工や鍛造が行われることが多いです。

また、特殊な条件下での溶接が要求されることが多く、エンドミルやドリルなどの切削加工時には、冷却液の使用が推奨されます。



インコネル (Inconel)

インコネルの用途

インコネルは高温環境での強度と耐酸化性に優れており、ジェットエンジンやガスタービンの部品、石油精製設備、核反応炉、航空宇宙アプリケーションなどに使用されます。



インコネルの加工技術

インコネルは高い耐熱性を持つため、熱間加工が主に行われます。その際の鍛造や圧延は特に注意が必要です。また、切削加工や溶接も可能ですが、特定の条件や溶接棒を使用する必要があります。



ハステロイ (Hastelloy)

ハステロイの用途

ハステロイは強度が高く、広い温度範囲での耐食性に優れているため、化学プロセス、石油精製、海水機器、フランジ、バルブなどに使用されます。

特に強酸や塩素ガスなどの厳しい環境での利用が一般的です。



ハステロイの加工技術

ハステロイは高い耐食性を持つため、特殊な環境下での加工が行われることが多いです。

熱間・冷間加工の両方が適用されますが、加工硬化が激しいため注意が必要です。

また、適切な溶接方法や条件を選ぶことが重要です。



当社では様々な金属を加工することが可能です。愛知県界隈だけなく、全国各地から金属加工の依頼をお請けいたします。


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